引越し業者の見積もりを値切るためのコツ

人生でそう何度も経験することはないであろう引越しですから、準備を抜かりなく、安心して新居に住めるように納得のいく引越しをしたいものですね。

経験がないからと、全てを業者任せにしていては損をしますよ。

まずは「数社の見積もり」から「価格相場」を知って交渉しよう

「引越し業者の見積もりを値切るためのコツ」は、数社に見積もりを取ってもらい価格相場を知ること、これに尽きます。

「A社はこの部分が安くて、B社はこうなっていますけど、お宅はどうなりますか?」、「必要段ボールの個数がこんなに違うのはどうして?」、「C社は中型と小型のトラック2台が必要と言われたが、お宅で大型1台では可能?」というような疑問点を率直にぶつけることです。

本命は4社目に持ってこよう

ある程度、価格相場を知るには、最低3社の見積もりは見たいところです。そして、最後の4社目に自分がお願いしたいと思える業者に来てもらうことをおすすめします。

3社も来てもらうと、それまでの業者とのやり取りで、色々なポイントが見えてきている頃です。各社それぞれ、見積もりの金額の出し方、段ボールの必要個数、トラックの大きさなど、三者三様で合計金額では結構な差があったはずです。

3社とのやりとりを経験して、こちら側も引越しに関する知識が多少なりとも身に付きますので、ここで本命の4社目と交渉するわけです。

「私個人としてはオタクにお願いしたいのですが、主人から一番安い業者にするように言われているので、どうしたら良いですか?」と、今までの見積書を全部見せてしまいましょう。

そうすると、上司に相談してみます、と電話を掛ける人もいますが、営業の人の裁量で金額がグングン下がっていくのです。

見積もり書で「抜け漏れ」を確認する時の6つのポイント

見積書の書式も各社違いますので、よく明細を確認しましょう。家具一つ一つのリストに正の字でこと細かく数字を記入し合計金額を出して行く業者もあれば、部屋の面積の荷物の占有率や収納場所の詰め具合をザッと見渡し、大雑把にまとめて金額を出す業者もあります。

見落としてはいけないのが、オプションや付帯作業料金です。見積もりの明細として、各種付帯作業料が記載されているにもかかわらず、合計金額には加算されておらず、引越し当日になって「下請けの専門業者が来るので、そちらに払ってください」と追加料金をいきなり請求されることがありました。

基本料金の他に、大抵は無料で段ボールの各サイズのレンタルがあるかと思いますが、中には、自分で用意しなければならない場合もあったり、組み立て式のハンガー付きクローゼットが一部有料だったりということもあり得ますので、不明な点は必ず聞いておきましょう。

以下では、特に気をつけたい6つのポイントについて解説します。

1. 荷物の梱包、開梱

急いで引っ越さなければならない場合や、荷造りする時間がない時は、荷物の梱包まで任せることができますが、必ず別費用にならないか(なる場合はいくらか)を確認しましょう。

2. トラックサイズと荷物量があうか

荷物の伝え漏れなどでトラックサイズが大きくなってしまうと、費用が大きく上がってしまいます。事前の下見がある場合は大丈夫ですが、電話などで済ませる場合は、トラックサイズを確認し、全部入るかどうかをシミュレーションしましょう。

もし不安がある場合は、不要品はリサイクルショップに持ち込んだりして、出来る限り荷物を減らしましょう。

3. エアコンの取り外しと設置

室外機の置き場により、それまでのホースが短くて使えない場合もあります。引越業者に任せる場合は、追加料金を事前に確認しましょう。

エアコンを使用しない時期なら、地元の安いエアコンクリーニング業者に自分で発注するのも手です。

4. 洗濯機の据え付け

取り外しや設置が別料金にならないかを確認しましょう。個人的には、設置は、引越し業者でなく専門業者に頼んだ方が安心だと思います。

以前の引っ越しで洗濯機が水平に設置されておらず、回転軸が徐々にずれてきてとうとう異音がして壊れてしまったこともありました。

5. ピアノや大きい家具の運送

ピアノに関しては、どこに設置するかで料金が変わってきます。玄関からぶつからずに入れられるか、掃出し窓から人力で入れるか、クレーンが必要か、窓が小さいと分解しなければならないこともあります。床の補強が必要かどうかも事前に確認した方がいいですね。

これは大きい家具でも同じで、普通に運び出せない場合は別途料金がかかることがあるので、「これ玄関から出るのかな…」という家具や物があったら、当日に料金を請求されることのないよう、事前に担当者に伝えておきましょう。

6. 有料道路代

引越しの移動だけに必要な有料道路料金だけが含まれているのか、運送会社から到着し、作業が終わって帰る分の交通費も含まれているのか、距離やトラックの大きさでかなり料金が変わりますので、念のため聞いておくに越したことはありません。

「言い値での即決」はNG

見積もりに来てもらったその場で、相手の提示した金額で即決するのは避けましょう。とりあえずダメ元で「もう少し安くなりませんか」と交渉して下さい。

必ず一度は値切りましょう。大抵の場合は「では、これなら…」と、料金を値下げしてくれるはずです。

値段を下げる時の具体的な質問方法

値下げをしてもらうにも、値下げが当たり前と思って担当者に交渉しても、成功率は下がります。「金額で契約を迷っている」ことを、担当者に何気なく伝えるのがポイントです。以下のように質問してみましょう。

  • 「こんなに金額いくんですね…」とつぶやく
  • 「布団を一組減らすとどのくらい安くなりますか?」
  • 「ワンサイズ下のトラックに収めるには何を減らせばいいですか?」

特に1社目は「大幅な値下げ」に注意

金額の相場ない場合、最初に高い金額を提示し、あとから大幅に値下げして「今なら特別に割引」とし「激安感」を匂わせ、その場で即決させようとする手口もありますので気をつけて下さい。

2社目以降であれば、この手にひっかかることは少ないと思いますので、1社目は特に気をつけましょう。

値切りを言い出しにくい場合は、同席や「電話」を使おう

どうしても一人で値切るのが難しいと思われるのであれば、交渉術にたけた人に同席してもらったり、身内や知り合いの強面の男性に立ち会ってもらえると良いのですが。

それが無理なら、その時間帯にご主人か知人に、電話をかけてもらうように頼んでおくことをお勧めします。

中には、即決を迫り、なかなか帰ってくれない業者もいるからです。「複数見積もりを取って、最終判断は主人がします」と言って、どんなに良い条件を提示してきたと思えても、絶対にその場で契約してはいけませんよ。

引越し業界が暇な「縁起の悪い日」が狙い目

蛇足ですが、時間に余裕があり、いつ引越ししてもよく、六曜にこだわらないのであれば、どの業者でも閑散期の仏滅が一番安くなりますよ。「引越し日をお任せ!割引キャンペーン中」などというのは、大抵がそういう日になっています。

縁起を気にする方がいる場合も、何か荷物を一つでも大安や友引、先勝などの日に先に運び込んでおけば、残りの荷物は仏滅でも大丈夫という考え方もあります。

それが、後々心に引っ掛かり後悔するかもしれないと心配な場合や、古来の風習や伝統を重んじる身内がいる場合などは、そういう日は避けた方が無難でしょう。

値切る前に、そもそも荷物を減らしておくことも大事

見積もりを値切る前に、費用を安く抑えるコツはあります。

見積もりは、家具の個数をチェックして、段ボールがどのくらい必要か、人員は何人必要か、それが収まるトラックの大きさは、距離は、階段上げかエレベーターがあるか等で金額を出して行くわけですが、新居に運ぶ必要のない物は「これは自分で処分します」と言ってください。

リサイクルに出したり粗大ゴミの回収を依頼したりして、どんどん荷物を減らしましょう。

見落としがちな、庭やベランダの片隅にある植木鉢やプランター

荷物梱包のおまかせパックを頼んで、後日、荷解きを自分でした時に、たくさんの段ボールからいくつもの枯れた植木鉢や土だけが入ったプランターを取り出して、土をたくさんの袋に詰めて処分しに行った時はかなり情けない思いをしました。

転居先はマンションで、ベランダの排水溝に土砂が流出し詰まるのを防ぐため、植木鉢を置いてはいけないきまりになっていたからです。プロの手によってビニール袋と一緒に丁寧に梱包されたそれらの物は、全て廃棄処分となってしまったのです。

「収納サイズが合うか」「間取りが合うか」も確認しよう

そして、新居の収納場所はどうなっていますか?

旧居では、押入れの奥行と高さに合わせて引き出し式の衣装ケースをメーカーのシリーズを合わせてをピッタリとうまく並べて収まっているものが、ちょっとしたサイズの違いで収まらず、かといって部屋に出しっぱなしにするわけにもいかず、何個も処分して新しい物に買い替えたこともありました。

またまた不要な物を何個も運んでしまったわけです。

新居の間取りを見て、荷物の搬入する部屋を割り振らなければなりません。その時に、窓やドアをふさいでしまうような家具や、収納しきれない物などは、思い切って処分しましょう。

一か八か運び込んでしまって結局不要となった時には、労力もお金もかかってしまいます。

小物は、小分けに運ぶのも手

入居前に新居の掃除や手続きなどで車で行く機会があれば、季節の衣類や当面使う予定のない小型家電など、車のトランクや座席に積める物があるなら運んでしまいましょう。

「この衣装ケースは自分たちで運びます」と伝え、見積もり個数から除外してもらいます。

  • 当面着る予定のない季節外れの衣類
  • ファンヒーターや扇風機など季節外れの家電
  • 近々読む予定のない本や雑誌、辞書類
  • 美術品や骨とう品など、自分の手で大切に運びたい物
  • 大きくて軽い物(ぬいぐるみ、お祝い返しの箱入り毛布など)
  • レジャー用品や使っていないおもちゃ

などキリがありませんが、目に見えて荷物が減って、トラックがワンサイズ小さくなって、料金が格段に安くなった、と違いが明らかな場合は別ですが、骨折り損のくたびれもうけとならないよう、この辺は臨機応変に。

「安かろう悪かろう」で後悔しないためには

引越し経験者の人たちの話を聞くと、必ずしも安い業者だから良いというわけではない、というのが共通の意見です。

部屋の養生をきちんとやってくれず、大きな家具を運ぶ時に、新築の壁に傷を付けられてしまったとか、階段上げが出来ると言われていたのに入らず、クレーンの追加料金を取られてしまったとか、色々出てくるものです。

安すぎる会社は用心

そのため、交渉する前から、極端に安い金額を提示してくる業者は疑ってかかりましょう。「安かろう悪かろう」では後悔します。

見積もりを取る時には少しでも安くしたいと思いますが、引越後には「安く上がって良かった!」ではなく「無事に引越しが終わって良かった!」という安堵の気持ちの方がはるかに大きいものです。

そこには、やはり信頼のおける業者に任せて良かった、という満足感もあるのです。

大手か中小かより、最終的には「あった時の印象」が大事

とかくテレビCMなどで有名な大手の引っ越し会社は、広告宣伝費が掛かっている分さぞや料金も高いのだろうと思われがちですが、そんなに桁外れに高い訳ではありません。

規模が大きい分、他で作業を終えた人たちが合流してくれて短時間で終わったり、近くを通りかかった別チームのトラックに不用品を回収してもらったり、色々な面で融通が効きやすかったりします。

一方で、地元で長く根差して営業実績のある中小の引っ越し会社も、口コミの評判を大切にしていますので、サービス精神旺盛で、誠意を持った対応でこちらも外し難いです。

たとえば、見積もりに来たのが若い男性だったりすると、一見頼りなさそうに見えても、見積もり作業を進めるうちに、しっかりとした社内教育を経てここに来ているんだということが分かるものです。

そういう会社は当然、引っ越し作業の人たちにも徹底した研修を行っていたり、社内教育がしっかりしていますので、近隣への配慮や作業面、言葉遣いや態度などでも安心でき、信頼のおける業者に任せて良かったという満足度は高いといえるのではないでしょうか。

金額面だけを見て、あまり大差なく決め手に欠けるようでしたら、見積もりの人の印象が良かった会社を選ぶのはどうでしょう。何回か引っ越し業者に依頼した経験上、印象の良い担当者の場合は業者もしっかりしていましたよ。

引越しは、労を惜しまず節約を

引越しは、食事の準備がままならず外食で済ませたり、窓のサイズが合わないからカーテンを新調したり、寝る場所が確保できないから急きょホテルに宿泊したり、何かと思わぬ出費が出るものです。

その中でもやはり高額になるのが引越し料金です。条件やサービスも同じなのに、業者によって数万円変わることもあるので、引っ越し業者の比較は面倒でも徹底的にするべきです。

最近の一括見積もりサイトは、日にちや荷物量など、細かく条件が設定できるようになっています。訪問見積もりの前に具体的な料金を比較できるように、面倒でもしっかりとこちらの状況や希望を伝えて、安くて信頼できる業者を発掘しましょう。

おすすめの一括見積もりサイト

LIFULL引越し

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ライフル引越しは、探偵帽をかぶったマスコットが印象的なHOMESが運営元の一括見積もりサイトです。有名な不動産会社HOMESが運営元なので信頼できますね。

一括見積もりサイトとしては新しめということもあり、利用客数を増やすため、キャンペーンや特典に力を入れているようです。

運営元が大手ということもあり、提携業者がとても多いので、とにかくたくさんの業者の中で料金を比較したいという方は、ライフル引越しを利用してみましょう。

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SUUMO独自のお得な特典などもつくので、時間に余裕がある人はLIFULLと両方使ってよりお得な業者を選ぶのがベストです。

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