昼の内見だけではなくできれば夜にも周辺をチェック!

これから家を買おうとする時、あるいは部屋を借りようという時、まず部屋の内見をする人がほとんどでしょう。でも、内見と同じくらい重要なのが、周辺の環境のチェックです。

特にチェックしてほしいのが、昼間と夜間の環境の変化です。内見に行くのは昼間の時間帯が多いと思いますが、もしそこに住むとしたら、家にいる時間が長い夜の環境はとても大切です。

昼間にちょっと見ただけではわからないことがあるかもしれません。

なぜ夜にも見たほうがいいのか

昼と夜ではいろいろなことの感じ方が変わります。たとえば、昼間は周辺音に紛れてわからなかった騒音が夜は意外と大きく聞こえたり、街灯が少なくて意外と薄暗いことに気づいたり、こればかりは実際に行ってみなければ実感できないでしょう。

昼間だけでは見えないデメリットも

昼間は閑静な住宅街でいいなと思っても、夜に歩いてみると人通りもぱったりと絶え、ただ家の壁だけが連なっているというような場所は一人歩きは怖いかもしれません。

契約前に一回は最寄りの駅から物件まで夜に歩いてみるといいでしょう。昼間には気づかなかったいろいろな発見がありますよ。こんな物件には要注意です。

近所に深夜までやっている飲食店がある

お酒を飲んで騒ぐタイプの人が集まる店が近所にあったら、騒音が心配ですし、余計なトラブルに巻き込まれる恐れもあります。

家の前がコンビニ

家の前にコンビニがあれば便利ですが、夜に中高生のたまり場になっていたら要注意です。あなたは自分の家の前に放置されたカップ麺やお菓子のゴミを毎朝掃除するはめになるかもしれません。

近所の店の閉店が早い

近所の店の閉店がどこも早いと、仕事帰りに夕食の買い物をして帰ることができません。また、夜にちょっと小腹がすいたな、という時、友達が来てビールを出したいと思った時など、日常的に困ることが多く、生活はとても不便になります。

ゴミ出しルールを守らない人がいる

カラスや猫の被害を防ぐためにゴミ出しは朝になってから、と決めているところが多いのですが、決まりを守らない人もいます。そういう人が夜出したゴミを猫が食い散らかすこともありますし、放火される危険性も増します。

大きな公園がある

昼間は子どもも遊ばせるのに好都合ですが、茂みが目隠しになってしまう公園は、夜はセキュリティ上、問題があるかもしれません。

道が車でいっぱい

郊外の住宅街では、駐車場を家から離れた場所に借りているために通勤に使っている車を夜、家の前に不法駐車する人たちがいます。中にはそんな車がずらっと並んでいるような道も。住宅街の中の街灯が少ないような場所だと交通事故の引き金にもなりかねないので、危ないですね。

メリットに気づくことも

逆に夜に行くことで昼間の内見だけではわからなかったメリットに気づくこともあります。物件を見に行く際には、常に「この時間、自分は何をしているだろう」と考えながら見るのがコツです。

工場の近所は意外と穴場

近所に工場があったら騒音や悪臭など、環境が気になって二の足を踏んでしまうという人もいると思いますが、考えてみてください。多くの工場は夜間と休日は操業していません。もし、あなたが平日の昼間は仕事で外出していて、家にいるのは夜間と休日だけという生活をしているのであれば、それほど工場は気にならないはずです。それどころか広々とした敷地を持つ工場も多いので、住環境としてはプラスになるかもしれません。

意外と夜は静かな場合も

工場と同様に騒音が気になる保育園や小学校の近所でも、普段平日にいないのならあまり関係はありませんね。

こだわるならこんな日もチェック

家にこだわる人は契約書に判を捺す前に何度も見に行きます。住み心地は周囲の環境に大きく左右されますから、チェックしすぎることはありません。

雨の日

晴れている日には気づかない側溝のつまりは、歩道の傷んだ部分にできた水たまりができてぬかるんでいたり、近所に造成地があれば土や泥が流れてくることもあります。

風の強い日

見落とされがちですが、家の前に吹き溜まりがあると、風が吹くたびに掃除が大変ですし、しっかりと閉めたつもりでも家の中に砂埃が吹き込んできたりして、住み心地が非常に悪くなります。

休日

近くにホームセンターや大型ショッピングセンター、娯楽施設など、マイカーで来る人が多い施設がある場合、要注意です。駐車場待ちの車の列で、道路は一車線つぶれていますし、ひどい場合には休日は常に渋滞で車で外出できない、なんてこともあります。

自分と家族のライフスタイルを第一に

家はあくまでも家であって、主役は人です。そこに住む人がどんな暮らしをするのかが重要なので、ある人にとっては理想の家が他の人には合わないかもしれません。

自分にとって本当に暮らしやすい家とめぐり会うためには、多少手間はかかりますが何回か現地を訪れて、「この時間、自分は何をしているかな」「妻や娘が夜歩いて帰って来るときに安心できるかな」など、「そこで生活している自分」を想像してみましょう。

どれだけ物件が気に入っても、その街で気持ちよく暮らせないのであれば、避けたほうがベターです。