昔は結婚したらどうせ家具一式を買うんだから、若い時の一人暮らしは使い捨ての安いものだけで暮らしなさい、とアドバイスされたものです。
でも、本当にそうでしょうか?
ライフスタイルが多様化した今、結婚はしないかもしれないし、だいたい日々過ごす家に自分が好きなものがないなんて、寂しいじゃありませんか。
とは言え、お金には限りがあります。毎日の生活を豊かにするためには、一点豪華主義でいきましょう。
贅沢な人になろう
あなたは贅沢に暮らしたいですか?「贅沢な人」ってどんな人だと思いますか?ありあまるお金があって、次から次に色々なものをとっかえひっかえ買える人でしょうか?
いいえ、本当に贅沢な人とは、自分が好きなものしか持たない人、自分の時間をやりたいことにしか割かない人です。
もちろん生きるためにはいやな仕事でもやらないわけにはいかないし、楽しいことばかりをしていられないので時間はどうしようもありませんが、「自分が好きなものしか持たない」ことは今から頑張れば始められるかもしれません。
そのためにはどうしたらいいのでしょうか?
自分がどんな人になりたいか決める
あなた自身が今、そして5年後、10年後にどんな人になっていて、どんな生活をしているのかできるだけ具体的に想像してみましょう。そのあなた自身がなりたい人は、どんなものを持ち、どんな生活をしていますか?その人が持っているものが、あなたが買うべきものです。
衝動買い、妥協買いをやめる
物欲は突然やってきます。中には運命的な出会いもありますから一目惚れで買ってしまうことが全て悪いとは言いませんが、その買ったものが一ヶ月後も自分をハッピーな気分にしてくれるかどうかは買う前に考えましょう。
もっと悪いのが、今必要だから気に入らないけどとりあえずこれでいっか、と妥協や間に合わせで買ってしまうことです。本当に自分が欲しいと思うものがみつかるまでは買わずに我慢するくらいの心意気でいましょう。
お金には限りがあるから一点豪華主義
いくら本当に自分が好きなものを買おうと言っても、お金には限りがあります。全部買い揃えるのが無理なら、「これをしている瞬間だけは極上の幸せ」と思えるものを買いましょう。そして自分への「ご褒美儀式」として、そのものと一緒の時間を楽しみます。
一日で一番大事にしている時間は?
いきなり「何か一つ買おう」と思っても、何を買えばいいやら、という人は自分が一日の中で一番自分らしく気持ちよくいられる時間はいつか考えましょう。一点豪華主義にするなら、自分が一番心地いい時間を一緒に過ごすことができるものにするべきです。
寝るのが幸せなら
寝ている時間が一番幸せという人はベッドにお金をかけましょう。寝心地の良い高級マットレスにするか、デザインにこだわって憧れの天蓋付きベッドにするか。
気に入ったベッドを買うなんて、そんな十万円以上も出せないという人は、寝具とパジャマに凝ってみましょう。高級なシルクでも1万円そこそこで買えます。お気に入りのシーツにくるまって寝転がることで一日の終わりを幸せに過ごせるのであれば、決して高い買い物ではないでしょう。
ティータイムが一番ほっとするなら
映画で観たイギリス人のように、どれだけ忙しくても午後のお茶の時間だけははずさないような人になりたいなら、当然お茶にお金をかけましょう。自分ひとりのために、ちょっと贅沢な茶葉を使ってお茶をいれたところでかかる費用はたかがしれています。
さらに、ティータイムをリラックスの儀式にするなら、ティーバッグではなく、ポットに茶葉を測り入れ、ティー・コージー(お茶を蒸らす間や、冷めないように保護するためにポットにかぶせる布製のカバー)なんかを使ってみても、非日常感を演出できます。
お茶ではなくコーヒー派なら、当然豆をその場で挽いて好きないれ方でコーヒーをいれてみましょう。おすすめは素人でもプロの味に近づけるネルドリップです。紙のフィルターではなく、布製のフィルターでゆっくりといれたコーヒーは普段とはまったく違うなめらかさでびっくりすると思いますよ。
今は通販でたいていのものは手に入るので、コーヒーに凝るあまり、生の豆を買って自分で焙煎から始める人もいます。「好きなものを最高の状態で味わうために、あえて簡単な方法ではなくじっくり時間をかける」というのも贅沢なのではないでしょうか。
仕事している自分が一番好きなら
今の仕事が楽しいとか、仕事をしている時の自分が一番輝いていると思う人は、迷わずステーショナリーの一点豪華を目指しましょう。
今は何でもパソコンやスマホですませる時代だからこそ、あえて一万円くらいするけれどもしっかりと自分の手に馴染む重さのあるボールペンなんていいのではないでしょうか。
当然手帳やノートも3冊セットで売っている安いものではなく、書き心地に味があり、デザインも気に入ったちょっといいものを使ってください。お気に入りのノートにお気に入りのペンで書く文字は、自然とあなたの普段の筆跡よりもていねいになっているはずです。
特に仕事と関係なくても、日常生活で気づいたことや覚書を書き残しておくという習慣を一日の最後に持ってみるのもいいですね。
もし、予算に余裕があるなら小さなライティングデスクを手に入れてみてはどうでしょう?どうしてもスペースに限りがある部屋ではちょっとした書き物をするのも食事も同じテーブルで、ということになってしまいがちですが、天板をパタンと折りたたむことができる小さなライティングデスクなら、邪魔にならずに置けるかもしれません。
やっぱり趣味にお金をかけたい
これは王道ですね。自転車通勤をしているなら、ちょっと高価なロードバイクにアップグレードしてみたり、プラモデルが趣味ならガラスケースを手に入れてみたり、趣味の数だけ一点豪華主義のバリエーションもあるでしょう。
お金に全然余裕がないなら
一点豪華主義はわかるけれども、何かを購入するような金銭的な余裕がない場合でも、生活をゴージャスにすることはできます。それは、時間の一点豪華主義です。
時間は平等にある
お金は生まれながらにたくさん持っている人とあまり持っていない人がいますが、時間だけは誰にでも一日24時間、平等に与えられています。それをどう使うかはあなたの自由。たとえば、一日のうち寝る前の5分10分を完全に自分ひとりのために使いましょう。
誰でもできる瞑想
部屋を薄暗くし、電話もスマホもパソコンもOFF。音楽もかけません。その状態で目を閉じ、寝床に横たわります。
たったこれだけなんです。
お寺の座禅修行ではないのですから、「何も考えるな」とか「心を無に」とか難しいことは一切必要ありません。自分の心に何か自然に浮かんできたらそれについて考えてもいいし、何も考えなくてもいい、眠かったらそのまま寝てしまっても構いません。
なんのルールもお約束もなく、ただ時間を自分ひとりのために贅沢に使うことが目的なので、方法も何分やるかも自由です。普段から多くのプレッシャーを抱えているセレブリティや成功者の多くは、必ず一日の中でこういうフリーな瞑想時間を持っているそうですよ。
お金も時間もあるものをどう使うのかはあなた次第。どうせ使うなら、自分が一番幸せに感じられる方法で使いましょう。それをくり返しているうちに、あなたは「人生の達人」になっていることでしょう。