自炊初心者さんへ、これから怖い食中毒にならないために

これまで自分ではカップ麺と目玉焼きくらいしか作らず食事はお母さん任せだったという人も、一人暮らしを始めたら必然的に自炊をするようになります。毎食外食では身体に悪い上にお金だって続きません。

そんな料理初心者さんが春頃からはまってしまいがちな落とし穴が食中毒です。一度でもなったことがある人ならわかるあの食中毒の苦しみを予防するには、どうしたらいいでしょう?

まずは食中毒の基本の「き」から

食中毒は食べ物についた毒性のあるものを、食事と一緒に口から摂ってしまうことによって起こる病気です。下痢、発熱、嘔吐、腹痛など多くのケースで大変苦しい思いをしたり、最悪の場合は命の危険すらあります。

中でも細菌やウイルスによって引き起こされるO157などの腸管出血性大腸菌とノロウイルスは有名だから聞いたことはありますよね?

予防の原則とは

政府が奨励する食中毒予防の3原則とは、細菌の場合は「つけない」「増やさない」「やっつける」。食品では増えないウイルスは「持ち込まない」「広げない」が原則です。

つけない&持ち込まない

これは手洗いの敢行、これに尽きます。料理前や食材に触る時、さらには食事前に手洗いをするのは当然ですが、調理をする順番も重要です。

生野菜など加熱しないものをまず最初にまな板、包丁で調理し、肉や魚はその後にしましょう。そして、まな板と包丁は使うたびにきれいに洗い、殺菌までできれば完璧です。

増やさない&広げない

肉や魚などの食材を買ったら、寄り道せずにまっすぐ帰ってすぐに冷蔵または冷凍保存します。その上で、なるべく早く食べきってしまいましょう。もし、身近にノロウイルスによる食中毒が発生したら、こまめに手洗いし、それ以上自分が広げることがないようにしましょう。

やっつける

ほとんどの細菌は75度で1分加熱したら死滅します。肉料理はきちんと中まで火を通してください。

冷蔵庫にしまう時の注意

食中毒予防の基本がわかったところで一番気をつけてほしいのは、冷蔵庫です。多くの細菌は冷蔵庫の中で休眠状態にはなりますが、死ぬわけではありません。

ただ眠っているだけなのでゆっくりゆっくりと増え続け、外に出せばすぐに大増殖が始まりますし、やっかいなことに5度以下の低温でも活発に増える菌もいます。

「冷蔵庫は思っているほど清潔ではない」を肝に銘じましょう。

野菜室の細菌に注意

冷蔵庫の中で一番細菌が多いのは野菜室だと言われています。肉や魚は汁が垂れることを嫌ってビニール袋に入れて保管されることが多いのに対して、野菜はそのまま野菜室に放り込んでいるという人が多いのがその原因です。

野菜には細菌類がたくさんついている上に、野菜室の中でちぎれて落ちた野菜くずは細菌の大好物です。こまめに掃除をしましょう。

冷蔵庫の入れ場所に注意

冷蔵庫の中には肉や魚など加熱調理をするものと、パンやお菓子、サラダなど出してそのまま食べるものが一緒に入っています。基本的に加熱が必要なものと加熱せずに食べるものは必ず分けて入れてください。肉や魚の汁が不用意に他のものについたりしないようにしましょう。

これは冷凍庫でも同じことで、作り置きしたハンバーグの生肉と氷が隣り合っているなんてことは絶対にないようにしてください。

冷蔵庫の温度に注意

冷蔵庫の適正温度の目安は5度以下でなければいけないとか10度以下くらいまで大丈夫とか諸説ありますが、肝心なことは不用意に温度を上げないことです。

たとえば調理したものを入れる時にアツアツのまま入れてしまうと一気に温度が上がります。冷蔵庫を頻繁に開けたり閉めたりするのも温度を上げる原因になるし、暑い日に冷蔵庫を開けて涼むなんてのはもってのほかですからね。

卵はパックから出さない

私たちが普段お店で買ってくる卵はプラスチックのケースに入っていると思います。あなたは買ってきた卵をどうしていますか?

「せっかく冷蔵庫には卵入れがついているのだから」と一々プラスチックケースから出して卵入れに並べていれていますか?実はそれ、食中毒予防の観点からも、卵をおいしく食べる観点からもおすすめできません。

日本は世界一卵の洗浄技術が優れた国だと言われています。私たちは普通に卵かけご飯やすき焼きで生卵を食べますが、他の多くの国ではそんなことをしたら「クレイジー」だと言われます

日本では養鶏場が何重にも細菌感染防止のプロテクションをかけた上で最新の技術で洗浄滅菌しているわけで、スーパーに並んでいる時のプラスチックの中はとてもきれいなんです。

せっかく清潔な場所にいる卵をわざわざ細菌だらけの冷蔵庫に野放しにしてしまうと、卵は殻にあいた無数の穴から細菌をどんどん取り入れてしまいます。卵は買ってきたらそのまま冷蔵庫に入れましょう。

普段から清潔を心がけていても食中毒を引き起こす細菌はそこら中にいますから、完全に彼らをシャットアウトするのは無理です。でも、だからといって過剰に神経質になる必要もありません。正しい知識とこまめな対策、これだけで多くの食中毒は未然に防ぐことができます。