家族の一員の大事なペットをストレスフリーで移動するには?

ペットは大切な家族の一員です。引越しが決まったら、ペットのこともきちんと考えてあげましょう。新生活の良いスタートを一緒に迎えるためにも、ペットにストレスをなるべく与えないよう、思いやりと工夫が必要です。

引越しがペットに与えるストレスとは?

引越しはペットにより異なるものの、大なり小なり、様々なストレスを与えてしまいます。

俗に犬は「飼い主」に、猫は「家」に居着くと言いますよね。この言葉通り、多くの犬は引越しをしても飼い主さえそばにいてくれれば、比較的落ち着いていられます。引越しの過程でコミュニケーションが少なくなりがちなので、そこに気をつけましょう。

一方で、猫にとって住み慣れた今までの住居を離れることは、大きなストレスになります。新居に慣れるまでは落ち着かず、ドアや窓が開いていたら飛び出して元の家に帰ろうとするかもしれません。

ペットのストレスを最小限に抑えるには?

引越しのシーンごとに、ペットのためにどんな工夫や気遣いをしてあげられるかをまとめてみました。この段取りが、ペットの引越しを成功させる秘訣ともいえます。

1. 業者選び

引越し業者の中にはペットも一緒に運んでくれる業者もありますが、ペット輸送の専門業者もあります。デリケートなペットだと体調を崩したり、輸送中に死んでしまうこともありますから、ここは慎重に考える必要があります。

そこで運び方の選択肢は3つです。

  • 通常の引越し業者に委託
  • ペット輸送の専門業者に委託
  • 自分たちで連れていく

通常の引越し業者に委託するのは短時間輸送であったり、排泄や臭いなど、特に問題が無い場合に向いています。デリケートなペットはペット輸送の専門業者に委託するのがいいかも知れません。自分たちで連れていく場合、常に愛情をもって見守りができ、柔軟な対応ができます。

ペット輸送の専門業者には、ケージに入れて輸送するだけの業者と、ペットがなるべくストレスを感じないようケージにウレタンクッションなどを敷いた上に乗せてくれる業者があります。

犬や猫はもちろんのこと、ウサギなどの小動物、鳥や爬虫類、中には熱帯魚専用の専門業者もありますので、よく調べたり、問い合わせをして確認してみましょう。なお、熱帯魚の場合、水槽は預からず生体のみという規定があります。

2. 引越し準備中

犬や猫は飼い主が旅行の準備などをしているだけで何かを察して落ち着かなくなったり、吠えたり鳴いたりすることがありますが、引越しの荷造りも同じです。あまりバタバタと作業をせず、ペットが落ち着いていられる配慮をしましょう。

猫は段ボール箱が大好きですので、誤って荷物に入り込まないよう、作業中は隔離するのもいいかもしれません。

3. 引越しの当日

引越し当日は業者の出入りや荷物の搬出のため、ドアや窓が開けっ放しになりますので、犬は必ず繋ぎましょう。

猫はキャリーに入れておきます。できれば静かな空間を作って、そこにいさせてあげるか、作業中は誰かに預かってもらえるなら、そのほうが良いでしょう。

ケージを運び出す時は怖がらせないよう、注意しながら、また誤って落とすことのないよう、細心の注意を払いましょう。

水槽はワレモノですので中にはものは入れず、タオルや大きめの布で包んだりして衝撃に耐えるよう、梱包しましょう。

ペットと一緒に移動するなら

できればペットは一緒に移動してあげたいものです。ペットを一緒に連れて引越し先まで向かう場合の手段と公共交通手段の値段などをまとめました。

自家用車での移動

ペットにとっては飼い主と一緒にいられるので、この方法がベストといえます。いつも一緒にドライブしていて車に慣れているなら安心ですが、普段あまり乗り慣れていない場合は、窓やドアから逃げ出さないようキャリーに入れておきます。

長距離移動は乗り物酔いの恐れもありますので、食事は出発の2時間位前までには済ませてください。高速道路にはドッグランが併設されているサービスエリアもありますので、そこで外の空気を吸わせ、排泄もさせてあげましょう。

電車での移動

電車は長さが70cm以内で縦、横、高さの計が90cm、重さがケージ込みで10kgという規定内ならペットを連れて乗車できます。

「手回り品」という扱いになり、改札で切符を購入します。JR東日本の場合は280円です。鉄道会社によって規定が異なりますので予め確認しましょう。電車内ではもちろんケージから出すことは禁じられています。

飛行機での移動

飛行機でも事前申し込みをすればペットを輸送できます。料金は3,000円から6,000円ぐらいです。ペットケージは貨物室に乗せますので、寒さ暑さに弱いペットは輸送ができない場合もあります。

特に夏場は熱中症を引き起こす恐れから預かりを中止している犬種(ブルドックやシーズーなどの短頭犬種)もありますので予め確認しましょう。また、健康状態や性格などによって飛行機での輸送が難しい場合もあります。

航空会社では数に限りはありますが、専用ケージの貸し出しもしています。ケージには水漏れしないノズル式の給水器をつけたり、保冷剤やペット用カイロでの暑さ、寒さ対策をして少しでもペットのストレスを軽減できるようにしましょう。

小さな昆虫や金魚など、条件を満たせば機内持ち込みが可能な場合もあります。

新居に着いたら

ペットと一緒の引越しで最も大切なのは新居に着いてからのケアです。引越し作業中はバタバタして落ち着きませんが、犬や猫は自分の匂いを嗅ぐことによって安心するので、猫のトイレの砂はおしっこをした部分をあえて持っていきます。

また、普段から慣れている寝床やおもちゃも引越し後すぐに取り出せるようにしておきましょう。

動物別、引越し後のケア方法

どんなペットでも新居に慣れるまでは、今まで以上に愛情をもって丁寧に接してあげることが大切です。「ここがキミの新しい家だよ」と語りかけるかのように、時間をかけて教えてあげましょう。これが引越し後のペットケアの第一歩です。

できれば静かにできる部屋を用意してあげるか、引越し作業がバタバタとしている場合は誰かに預かってもらうようにしましょう。

落ち着いたら、普段から使っている寝床やお気に入りのおもちゃを置き、ケージの扉を開けて自分から出てくるのを見守ります。まずはひとつの部屋から徐々に慣れさせてあげましょう。安心してきたら散歩にもどんどん連れて行き、周囲の環境にも慣れさせてあげます。

犬は基本的に飼い主が側にいてあげることが一番のケアになりますが、落ち着いていられる状態になってから新居に迎い入れるのが理想です。

引越し後しばらくはなるべく留守番をさせないことも大切です。この時期に不安な思いをさせると、ストレスから無駄吠えしたり、至る所に排泄するなどの悪い癖がついてしまうことがあります。

新居に着いたらお風呂場など、完全にドアを閉めておける一室に猫を入れておきます。その空間には猫の使い慣れたトイレを設置しておきます。前回使用していたトイレの砂が入っていれば匂いで少し安心できるでしょう。

引越し作業が一段落ついたら、猫が過ごせる部屋を作って、トイレや水、エサを置いてください。押し入れなど隠れられる場所があった方が猫は安心するでしょう。しばらくは隠れて出てこないかもしれませんが、声はかけてあげても無理には出さず、見守ってあげてください。

猫は好奇心が強い生き物ですので、静かな夜などに徐々に周りを物色し始めるでしょう。また、猫は帰巣本能で前の家に帰ろうとすることがあるので、戸締まりだけは細心の注意を払ってください。

その他のペット

うさぎや小動物はもともと住んでいた環境に近い雰囲気づくりを工夫します。熱帯魚や金魚は水質や温度など、水槽の住環境を引越し前と同じ状態に整えてから戻しましょう。

ここまで、大切な家族の一員であるペットとの引越しについての注意事項やポイントをまとめました。飼い主の愛情とスムーズな引越しで、ペットも安心して新生活がスタートできるようにしてあげましょう。