業者のトラックに同乗したかったのに断られた…なぜ?

引越しで新居へ移動する際、引越し業者のトラックに同乗したかったけど断られたという経験がある人も多いのではないでしょうか?

単身引越しで車を持っていない場合、お願いしてトラックに同乗できれば費用も浮くし、わずらわしい電車やバスの乗り換えもしなくていいなど、甘い期待をもってしまいがちです。

しかし原則、引越しトラックへの同乗は禁止されています。その3つの理由と、まれに認められる特殊なケースについて詳しく解説します。

引越しトラックへの同乗が禁止されている3つの理由

理由1. 引越し業者の仕事は荷物の輸送!

そもそも引越し業者の仕事は、荷物を運ぶということが重要なポイントです。4トン車や10トン車など車両の大きさによって異なりますが、引越し業者などの荷物を運ぶドライバーは、「第一種運転免許」の中型免許・大型免許を取得しています。これは荷物を運ぶための免許で、人は運べません。

一方、タクシーやバスなど人を乗せる乗り物のドライバーになるためには、「第二種運転免許」という資格が必要となります。引越し業者のドライバーのほとんどは、この資格を持っていません。また、会社からの規定で禁止されているので、同乗を希望しても断られます。

理由2. 万が一、交通事故に遭った時の保障ができない!

会社の規定では禁止されているのに、まれにドライバーの判断で同乗をOKされるケースもあります。しかしそのような場合、万が一交通事故に遭っても、保障ができません。

引越し業者が本来運ぶべきものはお客様の荷物なので、荷物への保障はありますが、同乗した人への保障はないからです。もしもお願いしてドライバーが乗せてくれたとしても、万が一何かあった時はすべて自分で対処する必要があることを理解しておきましょう。

理由3. 長距離の引越しの場合は直行しない!

長距離の引越しの場合、配送センターへ一度荷物を預けてから翌日の早朝に再度積み込むパターンと、配送途中で車中泊してから荷物を届けるパターンが多いです。このように引越し先へ直行しないのも、同乗を断られる理由です。

特殊なケースだと同乗できることも?

ほとんどの場合断られますが、引越しトラックへの同乗が認められる例外もあります。ただし、このような特殊なケースでも、万が一の場合保障がないということは、頭に入れておく必要があります。

では、特殊なケースを3つ紹介します。

ケース1. 新居の場所が分かりづらく、道案内をお願いする場合

事前に住所を調べたものの、新居の場所が分かりづらく道が複雑で、案内が必要なこともあります。そうした場合は、引越し業者がお客様に同乗をお願いすることもあります。

ケース2. 荷物の見張りをする場合

荷物がガラスなどでできた割れやすいものや、ブランド付きなどの高価なもので管理を要する場合、窃盗などを防止する見張りのために同乗することができます。

ただ、引越し業者に相談をして理由を納得してもらい、許可が出た場合のみ、荷台への同乗が許されます。この場合、近距離の引越し先の方が同乗を許可されやすい傾向があります。

ケース3. 「同乗可能」な特殊車両での引越しの場合

引越し業者によっては、「同乗可能な車両」を使ったプランもあります。「同乗可能な車両」とは、お客様が同乗するための居室と引越しの荷物のコンテナスペースを一体化させたものです。

バスと似た外観をしていて、運転席の後ろに顧客居室スペース、一番後ろにコンテナスペースがあります。顧客居室スペースは、ゆったりとしたシートやテレビ、光を取り入れるための大きな窓、車いすを乗せる電動リフトなどがあるつくりになっています。

この車両であれば、人やペット、荷物を同時に引越し先へ運ぶことができます。人と荷物の両方を運べる免許をもつドライバーが運転するため、保障もあり、安心して同乗することができます。

しかし、通常の引越しよりも費用が割高になるので、できれば同乗せず、自分で移動手段を確保することをおすすめします。場所や人数によっても異なりますが、通常の引越し費用が15,000円〜60,000円ほどなのに対し、さらに50,000円〜60,000円ほどプラスでかかってきます。

また、こういった特殊車両は全国的にも少なく、配送エリアや乗車人数の制限など、さまざまな縛りが発生してきます。

どうしてもという人は、「同乗することができるか」「同乗するうえでの注意事項」「別途料金について」など、事前にしっかり確認をして、後から困ったという事態にならないようにしましょう。

引越しトラックへの同乗は、業者が悪意から断っているのではありません。また、移動手段を自分で確保しなくていいので楽ではありますが、万が一交通事故にあっては元も子もありません。

お客様である私たちが先に新居に移動して荷受けをすることも、引越しをスムーズに行うために大切なことなので、移動手段は自分で確保するような計画を立てることをおすすめします。